
「Kyoto Dry Air T」
NagaoDaisuke北野白梅町の朝。
まだ長袖が手放せない初夏
やわらかな日差しのなかで
蝉の前哨戦のような小鳥の声が響く。
石畳に落ちた水の跡が
季節の境目をささやかに告げている。
このTシャツは
そんな移ろいの時期にぴたりと寄り添う。
使用されているのは
高反発ナイロンストレッチ糸を
高密度に編み込んだ、特殊ポンチ素材。
いわば「布帛の気品」と「ニットの可動性」を
兼ね備えた、現代の機能服。
着心地は軽やかだが
生地には確かな重みがある。
シワになりにくく、毛玉もできにくい。
引っ張っても戻る強靭さに加えて
速乾性にも優れているため
初夏の昼と夜の寒暖差や
梅雨の湿度のなかでも快適さを失わない。
滑らかな表面はナイロンと
思えないほどマットで
肌に触れる面も驚くほどソフト。
それはまるで
麻暖簾の奥に差す光のように繊細で
静かに品がある。
京都の街に溶け込む姿を
想像してみた
Scene 01
北野天満宮の朝市 × リネンシャツレイヤード
Tシャツの上から
くたっとしたリネンの
バンドカラーシャツを羽織る。
裾のドローコードを絞って
タックイン気味に整えれば
腰まわりに緊張感が生まれる。
下はワンタックのウールトラウザー
足元はグルカサンダル。
「素のまま」ではなく
あえてひと手間かけるレイヤードが
この素材の奥行きを引き出す。
Scene 02
哲学の道 × カーディガンレイヤード
薄手のコットンカーディガンを
重ねる初夏の装い。
日陰の多い哲学の道では
風が肌を冷やす時間帯もある。
だからこそ、Tシャツ一枚の上に
羽織る素材選びが鍵になる。
ボトムスはネイビーのスラックス
足元はスエードのデザートブーツ。
Tシャツの落ち感とカーディガンの
柔らかさが呼応し、装いに静けさが宿る。
Scene 03
南禅寺の石畳× ドライウールの長袖インナー
気温が定まらない日には
Tシャツをアウター的に着るという選択もある。
中には薄手のウールロングスリーブを合わせ
Tシャツはオーバーサイズでゆるやかに。
ドローコードは軽く締めて
全体のバランスを整える。
色は墨黒と生成り。古都の石畳に呼応する
和と洋のグラデーション。
Scene 04
東寺ライトアップ × ハーフジップアノラック
日没後の風が冷たい夕方には
Tシャツの上にハーフジップの
ナイロンアノラック。
それでも暑さが残る日には
インナーのTシャツがすぐに汗を逃してくれる。
グラミチ風のクライミングパンツと合わせ
スポーティに振っても素材が
上質だから野暮にならない。
脱いでも、着ても、形が崩れず、スタイルが締まる
──それがこのTシャツの持ち味。
flistfia / Short Sleeve Draw Code Pullover
高機能であることを声高に謳わず
それでいて、着る人をさりげなく守るように。
このTシャツは、気温の上昇を恐れず
「重ねても美しい夏」の入口を静かに
教えてくれるはず。