「11月、スウェットがちょうどいい。」

「11月、スウェットがちょうどいい。」

NagaoDaisuke

朝、家を出る前に窓を開けると

空気がひんやりしていて

ようやく“冬の入り口”を感じる。


こんな日の服選びは

意外と難しい。

コートを着るほどでもないし

シャツだけでは少し心許ない。

だから

僕はこのクルーネックスウェットを手に取る。

 

 

一点一点

職人の手作業で洗いとダメージを

施しているという。

触れると柔らかく

でも生地にはしっかりとした

ハリが残っている。

サンフェードによる褪せた色味は

どこかL.Aの陽射しを思わせるし

クラシカルなカンガルーポケットが

“あの頃”の雰囲気を漂わせている。

 

 

デニムブランドで経験を

積んだデザイナーらしく

加工の妙が実にうまい。

いわゆる古着ではないけれど

ちゃんと時間の匂いがする。

しかもそれが

ひとつひとつ違う顔を持っているのがいい。

量産品にはない

“個体差”という余白が

このスウェットを特別な存在にしている。

 

11月の午後。

お気に入りのコーヒースタンドまでの

短い散歩に出かける。

デニムにスウェット

上に古いナイロンのブルゾン。

そんなシンプルな格好が

一番しっくりくる季節だと思う。

歩くたびに袖口が風に揺れて

陽にあたるとフェードの表情が少し変わる。

それを見ていると、不思議と嬉しくなる。

服って

やっぱり“時間と一緒に育つ”ものなんだな、と。

夜、冷え込みが強くなったら

上からウールのコートを羽織る。

スウェットのラフさと

コートの上品さのあいだに生まれるバランスが

なんとも言えずいい。

頑張りすぎていないのに

ちゃんと大人っぽい。

そんな“ちょうどいい”スタイルを

この時期の街は受け止めてくれる気がする。

 

11月は

季節の狭間。

このスウェットのように

どちらにも寄らない服が心地いい。

新品でも、古着でもない

その「間」にあるリアル。

そういう服を着ていると

自分まで少し柔らかくなれる気がする。

 

MOOJI MOOJI  / OS KANGAROO CREW

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