「気張らず、でも気が利いてる。」

「気張らず、でも気が利いてる。」

NagaoDaisuke

 

日曜の朝

元誓願寺通から寺之内通に抜けて

冷たいコーヒーを片手に

「ベッカライペルケオ」まで

パンを買いにいく。

特に予定があるわけじゃないけど

何となく外に出たい気分の日に

つい手が伸びるこのパンツ。

 

 

8分丈のスラックス型

膝下は風を通すけど

見た目は上品。

乾いたアスファルトに

影を落とす自転車を漕いでいても

足もとはどこか涼しげで、軽やか。

丸太町通を南に眺めながら

「鴨川デルタまで行こうか」と

思わせる抜け感がある。

 

 

太ももから裾へと流れる

ゆるやかなテーパード。

ラフに穿けるけれど

だらしなくは見えない。

晴明神社の角を

曲がって堀川を越えても

御所の木陰で

缶ビールを飲んでいても

この街の空気に自然となじんでくれる。

 

 

ウエストにはゴムと紐。

でも、ループもちゃんと

ついているから

ジャケットを羽織って「喫茶 茶の間」で

ちょっと打ち合わせ

なんてのもOK。


見た目のきちんと感と

生活のリズムを邪魔しない楽さ。

そういうバランスにこそ

大人の信頼感がある。

 

裾はすくい縫い。


短くして、素足にサンダルで

「賀茂大橋」を渡るときなんかにも

ちょうどいい。


手を加える余地があるっていうのは

案外大事なことだと思う。

 

以前紹介した色が

「静かな余白をまとったカジュアル」

だったとしたら

今回の色は

もう少しキリッとした存在感。

「出町ふたば」で豆餅を買った帰りに

ふと鏡に映ったとき

思ったより

“都会っぽく見える”自分に気づく

そんな一本

 

 

つまりは、どこにも無理がない。

けど、ちゃんと

“選んだ感じ”がする。

それがこのパンツの

最大の魅力かもしれない。

 

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