しなやかさと光沢で、夏から秋へ
NagaoDaisuke
北白川の住宅街を抜ける坂道。
まだ蝉の声が聞こえる夕方だけれど
ふと風に乗って金木犀の香りが混じる。
晩夏から初秋へ
季節の移ろいを感じるその瞬間に
ちょうどいいのが
このSuper120’sメリノの一枚だ。

数あるウールの中でも最も細く上質な繊維
――Super120’s。
100%メリノで編み立てることで
指先に吸い付くような滑らかさと
石畳に映る街灯のようなほのかな光沢を宿している。
けれどその実態は“ドライバーズニット”ではなく
“カットソー”。
Tシャツのように軽く
伸縮性に富んだ着心地は
書店帰りに一乗寺の喫茶店へ
ふらりと立ち寄る時でも
肩に余計な重みを感じさせない。

ダブルジップ仕様のフロントは
松ヶ崎の疏水沿いを歩きながら
風を通したいときは軽く開け
少し冷え込む夜の下鴨であれば
顎まで閉じて襟を立てる。
裾を少し開けてシャツを覗かせる
アレンジも自在だ。
大きめに取ったシルエットは
デニムでラフに合わせても
ウールトラウザーで整えても絵になる。

日常の延長にあるローカルな
京都の風景。
その空気に溶け込みながら
季節をまたぐしなやかさを纏える一枚。
flistfia / Drivers Knit