Tの完成形。

Tの完成形。

NagaoDaisuke

 

Tシャツに“素材語り”は要らない

というのはもう昔の話だ。

触れた瞬間にわかる柔らかさ。

目を引くツヤと、密に詰まった生地の奥行き。

このTシャツは、ただのTではない。

その裏には、アメリカ・カリフォルニア州

サンホーキン・バレーの大地と太陽がある。

 

 

肥沃な土地と穏やかな気候が育てた綿花は

繊維一本一本が長く、しなやか。

その特徴を最大限に活かすため

繊細な工程で紡ぎ、編み上げ、仕上げた

度詰めで肉感を出しながらも

まるで空気をはらむような着心地を叶えている。

着れば着るほど

自分の肌に寄り添う一枚──それがこのTシャツだ。

襟リブはわずかに太め

さりげないワンポイントの刺繍が

胸元で主張しすぎずに効いている。

シンプルだけど、手抜きじゃない

その塩梅こそが、大人のTシャツ選びだ。

 

 

春、肌と会話するはじまり。

肌寒さが残る春先は

淡いグレーカーディガンを羽織って

オリーブのチノとレザーのデザートブーツで

抜け感をプラス。

レイヤードの一番下にあるこのネイビーTが

全体を静かに支える。

女性なら

アイボリートーンのニットジャケットと合わせて

リネンのロングスカートで

柔らかくまとめたい。

首元の空きから見えるネックレスが

この上質なネイビーTのクリーンさを引き立てる。

 

 

夏、1枚で勝負できる季節。

強い日差しの下では

ベージュのショーツと

レザーサンダルで軽やかに。

アイスブルーTの光沢が、日光にきらめいて

「ただのTシャツ」を一歩超える。

胸元の刺繍だけで

アクセサリーすら要らないかもしれない。

女性なら

ボーイフレンドデニムをロールアップして

サングラスとストローハットで

リゾートライクにまとめるのも粋だ。

 

 

秋、重ねることで映えるT。

ウールのチェックシャツを羽織り

カーキのワークパンツで

程よく土の匂いを纏う。

インナーにこのネイビーTシャツを仕込むことで

全体がグッと締まる。

素材の良さは

重ねたときにこそ問われる。

女性は

コーデュロイのシャツジャケットと

マーメイドスカートで大人の秋モードへ。

くすみカラーを引き立てるI .BLUEが

コーデの主役にも名脇役にもなる。

 

冬、Tシャツは“内側の主張”。

冬にこそ

このTシャツの底力が生きる。

重厚なメルトンコートのインナーに

このTの端正なラインを覗かせて。

首元にマフラーがあっても

襟リブの存在感が全体の格を保つ。

女性は

タートルネックとのレイヤードで

首元にニュアンスを。

ボリュームのあるアウターの下でも

身体に心地よく馴染むこのTシャツは

季節の“空気”を妨げず

むしろ支えてくれる。

365日を通して着られるTシャツ。

そう言うのは簡単だけれど

素材・縫製・設計のすべてが

本物でなければ実現しない。

サンホーキン綿が持つ静かな力が

それを可能にした。

春は軽やかに、夏は潔く
秋は知的に、冬は静かに。


Tシャツが

季節を語る存在になるなんて──。

今なら、信じられる。

 

flistfia / Embroidered Loose Fit-T / D.NVY
flistfia / Embroidered Loose Fit-T / I.BLUE

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